循環器内科・外科

循環器内科・外科について

循環器とは、血液が体内の組織を巡る経路、つまり、心臓や血管のことです。
循環器内科では、不整脈・狭心症・心筋梗塞・心不全などの心臓病や、動脈硬化・動脈瘤などの血管の疾患に対して、薬物や生活指導による治療を行っていきます。

心臓病の代表的な症状・リスクファクター

心臓病の代表的な症状

  • 血圧が高い
  • 強い胸痛を覚える
  • 胸が締めつけられるような感覚がある
  • 歩行・運動時に胸が苦しくなり、休むと楽になる
  • 動悸がする(鼓動が速くなったり、強い鼓動を感じたりする)
  • 脈が乱れる
  • 息苦しくなる(横になった時など)
  • 以前よりも運動時の息切れがひどくなった
  • 両足がむくむ
  • 突然背中が痛くなる
  • 歩くと足が痛くなる

心臓病の危険因子(リスクファクター)のチェック

  • 高血圧 [上が 140 mmHg 以上、または下が 90mmHg 以上] ですか?
  • コレステロール値が高いですか?
  • 喫煙しますか?
  • 糖尿病がありますか?
  • ストレスがたまっていますか?
  • 高尿酸血症(痛風)がありますか?
  • 肥満はありますか?
  • 体を動かしたり、運動したりするのは嫌いですか?
  • お酒(アルコール飲料)を飲みすぎることがありますか?

3つ以上にチェックが入った方は、すぐ検診を受けることをお勧めします。

当クリニックの循環器診療

外科・内科の両面からの専門的な診断

当クリニックの循環器診療

のがたクリニックは、心臓血管外科において国内外で豊富な経験・実績を重ねてきた院長と、循環器内科を専門とする3名の医師が連携して、外科と内科の両面から治療方針を検討します。その上で、各患者さまに適した治療を提供できることが強みです。
たとえば、心臓疾患の一種である弁膜症では、内科的治療と外科的治療の2つのアプローチがあり、軽度であれば経過観察が行われ、必要であれば薬物療法を行い定期フォローアップを行います。ただし、弁膜症自体は薬物によって治癒はしないので、病状が進行した場合には手術が必要となります。そのため、内科と外科が院内で連携することで、どの治療がその患者さまに適しているかをすばやく見極められるよう努めています。
院長は、手術適応となるような疾患の見極めはもちろん、すぐにでも手術が必要な場合は高い技術を持つ執刀医をスムーズに紹介することもできます。これまで多くの手術患者さまを診てきた経験から、術後のフォローにも厚くご対応しています。

専門医による精密な検査

専門医による精密な検査

日常的に、動悸・息切れ・足のむくみ・足が重いと感じている方、突然のめまいや一瞬意識がなくなるような症状で困っている方に向けて、24時間心電図、心エコー検査などを院内で実施できる体制が整えられています。
心電図は情報量が多く、心臓疾患の鑑別・予測にはとても重要な検査なので、見逃さないよう心電図の経験が豊富な臨床検査技師が在籍しています。
さらに、日本循環器学会 循環器専門医であり、かつ、心電図マイスターでもある医師が検査を行うこともあり、「心電図だけ検査してほしい」というご要望もお受けしています。
健康診断で、高血圧・脂質異常症・高尿酸血症・糖尿病などの生活習慣病や、心電図検査や頸動脈エコー検査で異常を指摘された方は、ぜひご相談ください。

動脈硬化外来

動脈硬化とは加齢や生活習慣病によって生じる血管の病気の事で、健康寿命が伸びている現代において非常に重要な疾患です。心臓や脳にご病気のある方だけでなく、今までに動脈硬化に関して調べた事ない方など、健康診断や人間ドックでは調べない事も含めて、専門である循環器内科医がご相談にのります。

再発・再入院を防止する「心臓リハビリテーション」の設置

心臓病の患者さまが「体力を回復して自信を取り戻し、快適な日常生活に復帰すること」「病気の進行を防ぎ再発や再入院を防止すること」を目指して行う包括的なプログラム「心臓リハビリテーション」を導入しています。
全国のクリニックでは導入例が少ない、貴重な院内施設です。

心電図マイスターについて

心電図マイスターについて

当クリニックの新井陸医師は、循環器専門医の資格とともに、心電図マイスターも取得しています。
心電図マイスターは、一般社団法人 日本不整脈心電学会による「心電図検定」において、合格した人の中で、極めて高度な判読力を有する人に与えられる呼称です。
心電図マイスターに選出された人は、2016~2022年の7年間に全国で57名しかいません。
新井医師は、その水準の高い見識を生かして、日々の心電図検査や循環器内科の診療にあたっています。
並行して、YouTubeにて「心電図マイスターチャンネル」を創設し、循環器・心電図に関する情報の発信も行っています。

心臓病の主な疾患

高血圧

血圧が正常範囲を超えて高く維持されている状態です。
放っておくと、血管壁にストレスがかかり、動脈硬化が生じ、心不全・狭心症・心筋梗塞といった病気を招きます。また、大動脈解離、脳出血、脳梗塞の原因となる場合もあるので、こちらも注意が必要です。

心不全

心不全とは、心臓(心筋)の収縮・弛緩機能が低下し、全身の組織に十分な血液を送り出せなくなった状態です。心筋梗塞や不整脈などによって短期間に悪化する場合を急性心不全、一方、心筋症・高血圧・弁膜症などが原因で長年にわたって症状を認める場合を慢性心不全といいます。倦怠感や活動時の軽い息苦しさなどは心不全の初期症状かもしれません。軽い症状から治療、心臓リハビリテーションを実施することで症状の改善、病状の悪化を予防することができます。

不整脈

脈が、速い・遅い・飛ぶ・乱れるなどの症状が起こるものですが、これは心臓のリズム(調律)の異常といえるものです。一時的なもの(ストレス・疲労・睡眠不足など)や、心臓以外の甲状腺・肺などが影響していることもありますが、冠動脈疾患・心臓弁障害・心不全・先天性心疾患といった心臓に起因する場合も少なくありません。

狭心症

心臓の冠動脈の血流が不足することによって、心筋が酸素不足に陥る疾患です。主に、動脈硬化によって冠動脈の血管が狭くなり、心臓への血液の流れが一時的に滞るために発症します。
放置すると、やがて冠動脈が閉塞して心筋梗塞となり、命にもかかわる危険な状態を引き起こすことがあります。

心筋梗塞

心臓の冠動脈が詰まって血流が途絶える状態です。心臓の筋肉に酸素と栄養が供給されなくなり、やがてその領域が壊死してしまい、命に及ぶ重篤な状態になり、場合によっては死に至る危険な疾患です。
激しい胸の痛み・重苦しい感じ・呼吸困難・冷汗・嘔吐などの症状が出ますが、高齢者や糖尿病患者は変調を自覚できないこともあり、見落とされるケースも多いので、要注意です。

弁膜症

心臓には4つの「逆流防止弁」と呼ばれるものがあり、それらが狭くなったり、開かなくなったりする異常の総称が弁膜症です。弁膜の動きが悪くなると出口が狭くなり、血液が通りにくくなります。
また、弁膜が閉まらなかったり、壊れてしまったりすると、逆流(閉鎖不全)が起こります。自覚症状としては、息切れ、動悸、全身倦怠感、浮腫といった心不全症状が現れたり、不整脈が頻繁にみられたりします。

大動脈解離

大動脈は心臓から全身へ血液を送り出す、人体の中で最も太い血管です。急性大動脈解離とは、この大動脈が何らかの原因により、裂けてしまった状態のことを言います。ほとんどの場合、なんの前触れもなく、突然発症し、心臓に近い大動脈が解離すると、発症24時間以内に90%以上の人が死亡するといわれているとても恐ろしい病気です。どちらかというと、夏より、寒い冬に発症しやすく、主にストレスが溜まりやすい生活習慣や、血圧が高いことが原因となります。

動脈瘤

動脈は全身に血液を送り出すために非常に高い圧がかかっており、血管壁にも負担がかかっています。動脈瘤とは、血管の一部が飛び出すように膨らんだり(嚢状)、血管全体が膨らんだりするものです。膨らんだ部分は破れてしまう可能性が高く、瘤が破れて大量の血液が血管の外に出血すると、一気に血圧が下がって意識がなくなり(ショック状態)、死に至る危険性が非常に高くなります。

睡眠時無呼吸症候群

睡眠中に呼吸が停止したり呼吸が低下したりする病気です。夜間の正常な睡眠ができなくなるので、日中の眠気・集中力低下が起こり、居眠り運転や交通事故の原因になったり、仕事や勉強に支障をきたしたりという状態を引き起こします。
睡眠中の低酸素状態が脳や心臓に負担を掛けるため、高血圧症・狭心症・心筋梗塞・不整脈など、循環器疾患の悪化要因になるともいわれています。

閉塞性動脈硬化症

足に血液を届ける血管が動脈硬化によって狭くなり、足への血流量が低下する病気です。
主な症状としては、足の歩行時の痛みや血色が悪いなどがあります。

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